「プログラミング的思考」について
「プログラミング的思考」という、よく分からない才覚が、全小学生に求められています。
「プログラミング的思考」という言葉は、策定した人たちも苦し紛れに打ち出したのではないかと思います。
「論理的思考」という言葉はあります。しかし、プログラミングは論理だけで達成できるものではありません。段取りとか問題の切り分けとかが必要です。
「システム思考」という言葉もなくはないですが、「システム」というのも掴みどころがない言葉です。
というわけで、プログラミングを通して身につく才覚を「プログラミング的思考」と呼ぶことに落ち着いたんだと考えます。
思うに、プログラミング的思考はお料理を作る才覚に近いと考えます。
お味噌汁を作ることを考えてみましょう。
一言でいえば、野菜などを煮て味噌を溶き入れればできるわけですが、野菜などを煮るには、お湯を沸かさないといけないし、野菜などを一口大に切ることも必要です。
これらを段取りよく順序だてて書けば、
・野菜などを一口大に切る
・鍋に水を入れて火にかけ、沸騰するまで待つ
・野菜などを鍋に入れ、柔らかくなるまで煮る
・味噌を溶き入れ、手早く火を止める
ということになります。これはちょっとしたプログラミングです。こういうことが出来る才覚が「プログラミング的思考」だと考えます。
蛇足ですが、お料理に慣れた人なら、野菜などを切る前に、水を入れた鍋を火にかけ、沸騰するまでの間に野菜などを切るよ、とおっしゃられるだろうと思います。
これはプログラミングの方では、マルチタスキングと言って、OSの機能を活用した、より本格的なプログラミングになります。
「プログラミング的思考」という時には、そこまで凝った才覚は求められていないと考えます。